今日の細胞 : Today'sCyto: 271_CatheterUrine
271_CatheterUrine
暑い日が続きますね。暑いといってもカラッとした暑さではないので、何だか気分も優れません。皆さん如何お過ごしでしょうか。食中毒、熱中症等々気をつけなければならないことが沢山あります。お身体ご自愛ください。
この記事へのトラックバックURL
よろしくおねがいします。
結合性の強い尿路上皮の集塊を認めます。
集塊は重積性はなく、クロマチン増量なし、N/C比も大きくはなく、集塊にはアンブレラ細胞も見られ、集塊辺縁からの核の飛び出し像もなくカテーテル尿ということから良性の尿路上皮集塊と思われます。
いつもロム専ですが勉強させてもらってます。
返事がおそくなりすみません。
1)集塊以外の細胞と比べると濃染してないように見えました。正直なところ、クロマチンの見方がしっかり解っていません。なにか良いアドバイスをお願いします。
2)核の飛び出し像は悪性所見のひとつと本に載ってたと思うのですが?一時の方向の細胞ですが、細胞質が少しあるように見えてしまったので核の飛び出しは無いと判定しました。核の飛び出し像の解釈が間違っているのでしょうか?
よろしくお願いします。
"リンパ系血管の機能は何ですか? "
おへんじありがとうございます。つとむさんの観察されているポイントがよくわかりました。
1)周りの細胞と集塊を構成している細胞(集塊の細胞が対象となっている場合)を比較して、クロマチン増量がないと判断した場合、周りの細胞が正常細胞だという確証がなければならないと思いますが、如何でしょうか。クロマチンの判読方法はわたしもいまだに勉強中です。クロマチン顆粒が不均等に分布している場合はそのままを観察すれば良いのですが、クロマチン顆粒の増減や核の濃淡は周りに明らかな正常細胞が存在する時に比較しながら観察しています(いずれも顕微鏡を使った観察が前提となりますが.......)。このとき周りの細胞が明らかに正常細胞であると言う条件がついてしまいますので、クロマチンの観察は正直なところ中々難しいです。
2)核の飛び出し像は確かに悪性腫瘍細胞の所見の一つとしてあげられることが� �いと思います。ただ、ただ単に集塊から核が飛び出てしまったのか飛び出してしまっているように見えるか、乳頭状発育を伴い基底部からの細胞増殖が伺えて核の飛び出し像を認めるかによってかなり意義が異なってくると思っています。もちろん、後者の方が悪性腫瘍細胞の特徴なのですが、前者の所見は悪性腫瘍にも良性病変にも認められます。また、核の飛び出し像がないことが悪性腫瘍を否定できる所見でもないので、自分ではあまり重要視していない所見です。ただ、先人の先生方はこの所見をあげておりますので、この所見も勉強中です。
バナナの栄養素は何ですか
そのポイントを観察してくださったつとむさんに、自分が勉強するためにもあえてお伺いしてみました。ご意見いただきありがとうございました。また、自分はクロマチン顆粒を含めて、核内構造の所見はこの場ではあまり使っていません。顕微鏡を使って慎重に判読しなければならないと思っているからです。ですが、2次元の範囲でもできる限りのことは観察して所見を読み取って行くよう心がけております。長くなりましたが、今後ともよろしくお願いいたします。
尿路上皮由来と思われる乳頭状集塊を認めます
集塊は重積性があり、核密度の上昇があります
核は核形不整や大小不同、クロマチンの増量や不均等分布を認めます
以上より悪性を疑い、尿路上皮癌を考えます。
尿細胞診を見る上でもう少し着目した方がいいポイントなどあれば教えてください。
よろしくお願いします。
宜しくお願いします。
乳頭状集塊がみられます。
核は核形不整と大小不同がみられ、
クロマチンは7時の方向や4時方向にある被覆型尿路上皮よりも
濃くみられた事より増量していると思いました。
以上より尿路上皮癌を考えました。
尿細胞診が苦手なので、なにか良い参考書はないか調べましたが
『病理と臨床 2006 VOL24 臨時増刊号』内の細胞診編ぐらいしか
自分では見つけられなくて・・・。
何かオススメのものはありますでしょうか?
尿細胞診に限ったことではないのですが、細胞を観察する際に基本としているのは、どういった組織像、どういった背景(細胞診標本の背景ではなくて)からとれてきた細胞なのかを常に考えながら観察しています。尿細胞診を観察するならば、膀胱や尿管の尿路上皮の組織像が頭に入っていないといけないですし、尿路上皮癌の組織像も頭に思い浮かべておく必要があると思います。
その状態で採取されてきた細胞、標本上に出 現している細胞はどんな細胞なんだろうかと考えながら観察するようにしています。
今回のカテーテル尿であれば、カテーテルを挿入しているので、物理的な刺激によって細胞が沢山剥離してくる可能性があるだろうし、自然排泄尿よりは比較的新鮮な細胞も取れてくる可能性もあるが、生体から離れてしばらく時間の経った細胞も混入しているだろうし.......というようなもろもろのことを考えながら観察していきます。
標本上に出現している細胞は今回の症例であれば、尿路上皮由来の細胞と思われますが、被覆型尿路上皮細胞と深層型尿路上皮細胞が集塊を形成しています。このことは尿路上皮の被覆型尿路上皮細胞および深層型尿路上皮細胞の構造は保たれているのではないかと想像されます。そうなると尿路上皮癌は考� ��にくいのではないかと思いますが、如何でしょうか??
確かに尿路系の組織像はあまり勉強してませんでした…
ちゃんと組織像を勉強して細胞を見ていくようにします(^^
うさぴさん。どういたしまして〜
クロマチンが濃くみえたのは、
尿路上皮の構造が保たれたために核が重なり、
一見濃いように感じただけですね。。。
1)クロマチン増量なし→クロマチン顆粒が増えていないのかそれともクロマチンの全体量(核の濃さに反映されると思います)が増えていないのかどちらでしょうか??また、その判断はどのようにされたのでしょうか??例えば、何か正常の細胞と比較したとか。
2)集塊辺縁からの核の飛び出し像→この所見があると尿路上皮癌などの悪性細胞の判定が可能なのでしょうか??また、細胞集塊の1時の方向(7時の方向にある被覆型尿路上皮細胞と反対側)の領域は核の飛び出しとは判定しないのでしょうか??
よろしくお願いいたします。